2020-08-04 全身 引っ掻いたら剥がれたそれも さっきまで自分だったもののひとかけら 自分の体のことなら自分が一番知っていると言うくせ 思い通りにならない体に今日も辟易している 自分と世界の境界線 どこからどこまでがぼくだ この体の無数の細胞1つ1つがぼくとは違うものだとしたら ぼくはどこにもいないのかもしれない ぼくの全身は 全くの虚無なのか この世の全てなのか その存在と空間の狭間で 小さく現実に押し込まれている 惨めな肉塊が 本当にぼくなのだろうか 思い通りに動きやしない全身に 今日も心が引きずられている