かっそうし

空隙

隙だらけだった

負けた

壊れた

考えた

考え直した

考えることしかできなかった

手が動かなかった

頭が働かなかった

どうすればいいか分からなかった

蹲った

痛かった

誤魔化した

魔が差した

いっそ死んでも一人分の隙間ができるだけだと思った

疑った

存在価値を疑った

できることなんてないと思った

そうだと思っていた方が楽になった

けれど

それはずっと響いていた

空っぽになるほどうるさく内に響いていた

何ができるかと考えた

答えは変わらなかった

それでも少し決心ができた

くだらない人生の中にできた

ちっぽけなプライドと諦めでできた空隙を

埋めるために

ただひたすらに考えていた